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一度だけ抱いて~花は蝶に誘われてひらく~
第13章 第一部第三話【戀月桜~こいつきざくら~】 龍馬という男
「美味しい」
小紅が呟くと、彼は満足げに笑った。
「だろう? 俺の知り合いの家に遊びにいったときに出して貰うてのぅ、滅法美味しかったけん、帰りにこれを売りよる店ば訊いて買うてきたんじゃ」
「坂本さまは甘いものはお好きですか?」
「うん、大好きじゃ。俺の兄上なんぞは謹厳実直を絵に描いたようなお人でな、男は甘いものなど食べて歓んどってはいかんいうて言われるけんど、美味しいものを美味しう食べて何が悪いんじゃと思うのよ」
小紅が呟くと、彼は満足げに笑った。
「だろう? 俺の知り合いの家に遊びにいったときに出して貰うてのぅ、滅法美味しかったけん、帰りにこれを売りよる店ば訊いて買うてきたんじゃ」
「坂本さまは甘いものはお好きですか?」
「うん、大好きじゃ。俺の兄上なんぞは謹厳実直を絵に描いたようなお人でな、男は甘いものなど食べて歓んどってはいかんいうて言われるけんど、美味しいものを美味しう食べて何が悪いんじゃと思うのよ」