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一度だけ抱いて~花は蝶に誘われてひらく~
第9章 第一部・第二話【赤とんぼ~小紅と碧天~】 嫉妬

いや、惚れた男にだからこそ、優しく求められたい、互いの意思を尊重し合って抱かれたい。そんな風に思ってしまう。栄佐以外の男なら、眼を瞑って行為が終わるまでひたすら歯を食いしばり我慢していれば良い。ただ、それだけのことだ。
心を通わせて身体を重ねたいとは願うのはこの世でただ一人、栄佐だけ。そう思った瞬間、小紅の口はひとりでに動いていた。
「内儀さん、私のような不束者で本当によろしいのでしょうか?」
心を通わせて身体を重ねたいとは願うのはこの世でただ一人、栄佐だけ。そう思った瞬間、小紅の口はひとりでに動いていた。
「内儀さん、私のような不束者で本当によろしいのでしょうか?」

