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一度だけ抱いて~花は蝶に誘われてひらく~
第9章 第一部・第二話【赤とんぼ~小紅と碧天~】 嫉妬
小紅が愕いて眼を瞠るのに、市兵衛は明るい声音で言った。
「どうせ、おっかさんが余計なことを喋ったに違いないから、ちょっと心配でね」
泣いている小紅を彼は気遣わしげに見た。
「お袋に限ってないとは思うけど、もしかして脅迫されたりはしてないよね? 縁談を断ったら、仕事を回さないとか」
小紅は勢い込んで首をぶんぶんと振る。
「そんなことは絶対にありません。内儀さんはいつも本当によくして下さって、申し訳ないくらいに」
「どうせ、おっかさんが余計なことを喋ったに違いないから、ちょっと心配でね」
泣いている小紅を彼は気遣わしげに見た。
「お袋に限ってないとは思うけど、もしかして脅迫されたりはしてないよね? 縁談を断ったら、仕事を回さないとか」
小紅は勢い込んで首をぶんぶんと振る。
「そんなことは絶対にありません。内儀さんはいつも本当によくして下さって、申し訳ないくらいに」