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一度だけ抱いて~花は蝶に誘われてひらく~
第12章 第一部・第三話 【月戀桜~つきこいざくら~】 十六夜の月
「意味ありげな言い方は止して。言いたいことがあるのなら、はっきり言ったら良いでしょう」
「おう、なら、はっきり言ってやる。良いか、今の俺はお預けを喰らわされた犬と同じだ。お前を抱きたくて抱きたくて堪らねえのに、じっと我慢させられてる。お前を抱けねえのなら、他で憂さ晴らししてくるしかないだろ? ここまで言やァ、幾ら初(うぶ)なお前だって、昨夜、俺がどこに行ったか判るっていうもんだろう」
「栄佐さん、まさか」
「おう、なら、はっきり言ってやる。良いか、今の俺はお預けを喰らわされた犬と同じだ。お前を抱きたくて抱きたくて堪らねえのに、じっと我慢させられてる。お前を抱けねえのなら、他で憂さ晴らししてくるしかないだろ? ここまで言やァ、幾ら初(うぶ)なお前だって、昨夜、俺がどこに行ったか判るっていうもんだろう」
「栄佐さん、まさか」