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サイドストーリー
第10章 出会いは必然に
買った時はいいと思ったのに
今着てみたら、なんだかオ―ガンジーの薄い布の袖が気になる。
やっぱりダメだと、スーツに着替えようとしたら
大川さんの「広告代理店のパーティーなんかみんな派手だよ」
という言葉に少し心が揺れ、
それでも、結局はこれしか着て行くものがなくて化粧をして
一緒に買ってもらった共布のパンプスを履いた。

会場に着いてみたら確かに競い合うように綺麗な女性たちがたくさんいた。

会長が100周年の挨拶をしている時
大川さんは1番前でこれ見よがしに私の腰を抱いていた。

何が、心細い・・・よ。
どんなに大きな会場だろうと
こんな華やかなところが何年振りだろうと
大川さんは堂々としていて余裕なそぶりじゃない。

挨拶が終わり、立食が始まったところで
大川さんは早々に私の腰を離し
久しぶりの仕事仲間と仕事の話を始めてしまった。

私は、営業と言う仕事柄、別にこんなところでも臆することなく
軽くため息をついた後
せっかくの料理を食べることに決めた。

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