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サイドストーリー
第10章 出会いは必然に
「陽菜。そろそろ帰るぞ」

私が疲れたと思った頃、大川さんが声をかけてきた。

二人でタクシーで帰り、
ほっと日本茶を飲みながら
「今日はすごい収穫だった!」
と、つぶやけば大川さんはにやりと笑った。

嫌な予感・・・
「まさか・・・?この収穫は計算なの?」
「あそこは広告代理店と言っても建築につながる広告が多いから。
遠くで見てたけど、名刺交換結構出来ただろ?」
「・・・・・」

そのために私を連れて行ったの?

「でも、私1人にして!ナンパされてるかもしれないじゃない!」

ほっとかれたいやみの1つでも言ってみる。

「俺がいたら、みんな陽菜に仕事の話なんかしないよ。
男の前で連れの女に仕事の話をする無粋な奴なんかいない。
だから、すぐに離れただろ」

そうだったの?

「でも。仕事を口実に誘われるかもしれないじゃん」

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