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サイドストーリー
第10章 出会いは必然に
「その心配はねーよ。久々に公の場所に顔を出した俺が
会長のあいさつの間中、腰を抱いて俺の女だから手を出すなって
けん制しただろ?」

うん・・・・

「あれでも陽菜をナンパするようなヤツにつながるところは俺は絶対に仕事しねぇ。
俺と仕事したかったら陽菜には手をださねぇよ」

咥え煙草を歯で噛んでにやりと笑う。
憎らしい・・・

「ドレスも・・・意味があるの?」

この男にかかったら、全てに意味がある様な気がする。

「あれは・・・」
「あれは?」

「俺が可愛い陽菜を見たかっただけ。
俺が綺麗な陽菜を自慢したかっただけ。悪いか」

「悪いよ。バカヤロウ」

私は大川さんの煙草を口から抜き取って灰皿に押し付けた。

「大好き。孝志」

初めて呼んだ大川さんのファーストネームに
大川さんがビックリしている間に
キスをしてやった。

「陽菜の勝ちだな」

そういいながらちっとも悔しそうじゃない大川さんがやっぱり憎らしかった。



END*****




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