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狂人、淫獣を作る
第3章 飼育
 「大丈夫か? 何を急に大げさになってんだ?……それより小腹がすかないか? 寿司でも持ってこさせよう」後藤は立ち上がり、部屋に備え付けの電話の前まで来て受話器を上げた。
 源は、盤上の駒をゆっくりと格子の中に並べ始めた。
 後藤は電話で部屋に寿司を持ってくるよう言い付けると、再び源の向かいに座り直した。
 「まあそう暗くならんでくれ。さっきの話の続きも聞かせたいんだ。二人奴隷がいたらいたで、また別の楽しみ方があるってことをね」
 後藤はだいぶ酒が回って気分が乗ってきたのか、ニヤっとした笑みを浮かべた。

    ※  ※  ※

 「お姉ちゃんたち、すごく似てるよね」
 ソファに座ったままポンポン全身を跳ねさせ、小学五年生の結芽が言った。
 座卓を挟んで結芽の向かい側のソファに並んで座っているマユとリナは思わず顔を見合わせた。
 「そうかなあ? 全然似てないよ?」リナが言う。
 リナは眼鏡をかけていなかった。大学進学を機に、コンタクトレンズに変えたのだった。
 落ち着きをたたえた目、薄い唇に豊かな乳房のマユと、眼鏡でなくなったことにより一層つぶらで幼い印象を与える目、少し厚みのある唇に控えめな乳房のリナは、長く伸ばした艶やかな黒髪以外全く似ていない。体つきにしろ、ちょうどいい肉付きであることは同じだが、マユは背がやや高めなのでリナより少しすらりとした印象を与える。リナは明るくおしゃべりもするが、マユはほほ笑みはするものの口数は少ない。
 客観的には、似てるという言葉は当てはまりにくい。
 「えっと、ユメが似てるって思うのはね、顔とかスタイルとかじゃないの。雰囲気?」
 結芽はひとことで言って、可愛い。肩にかかるくらいの髪で、今日はおさげにしている。ついこの間まではポニーテールのような感じが多かったが、今の彼女のお気に入りはおさげであるらしい。顔はほんの少し下ぶくれ気味だがそれがまた愛らしさを醸しだしていて、まゆ毛がやや下がり気味なせいか困り顔に見えるが、目鼻立ちは整っている。目はやや細めだが、瞳とのバランスが良く、実際より大きく見える。大人になれば美人になるんだろうな、という風にマユもリナも思っていた。
 そんな結芽が純粋な笑顔で放った言葉は、マユとリナを『本当は全て見透かされているのではないか』という感覚に陥らせた。
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