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狂人、淫獣を作る
第4章 淫獣

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    ※  ※  ※

 「……うむを言わせずまずは快楽漬けにしてやったのか。しかし……どうやってその少女を手に入れた?」
 源の話を聞いていた後藤はそう言って、残っている寿司を一貫つかみ口に入れた。
 源が答える。「その前に、その少女を調教するちょっと前……すなわち今から二年ほど時間をさかのぼってお話する方がいいでしょうね……いろいろと複雑なのですが、手短に話しますよ」
 「長くなっても構わんよ、暇をもてあますためにここにいるんだからな」
 「いえ……こちらの都合もありましてね……。二年ほど前、私もある秘密のSM倶楽部に顔を出したことがあるんですよ、都内のね」
 「そうなのか?」
 「私がその倶楽部に行った時は、ちょうど二人の奴隷の『譲渡会』をやっていた時でした。いらなくなった奴隷を会員に譲るための品評会ですよ。まずはステージ上でその二人の奴隷が全裸に目隠しという格好で縛られ、鞭打たれ、一通りのプレイを会員に披露していました。いやあ……あの二人の奴隷としての完成ぶりには感銘しました。所望する会員が続出していましたよ。二人とも、これまで育ててくれた主自らがふるう鞭だけであっさりと何度も絶頂し、大勢の会員の前であられもなく痴態をさらしていました。仕えてきた主に捨てられるのに、ですよ? ……その後、二人は別々の部屋に入れられ、会員が一人ずつ……ああ、あそこの会員も会場ではみんな仮面で顔を隠していました、一人ずつ部屋に入って面を取り、奴隷も目隠しを外されていて、お互いの素顔をさらした上で、会員の方は自分がその奴隷をもらい受けるかどうかの品評をするわけです。金銭のやりとりがないから『譲渡会』であって売買とは言えませんが、あれはもう人身売買ですね……私も品評に参加しました。奴隷のうち一人は私の知っている女だったんでね」
 「知ってて足を運んだってのか?」
 「ええ」
 「どういう関係の女だったんだ?」
 「それは後でお話しましょう……ただ、私がずっと会いたいと思っていた女ではありました」
 「ってことは、その奴隷を譲り受けたのか?」
 「いや、会いたいと思っていただけで手に入れたかったわけじゃありません。その奴隷は他の会員にもらわれて行きました。私は彼女の連絡先さえ聞ければ十分だったんです」
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