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俺の妹
第33章 追憶
「失礼するよ」

今世界一聞きたくない声が部屋の入り口から聞こえる。
逃げ出したくても逃げられない。
生温い汗が背中を伝う。



「皐月、また女の子だったそうじゃないか」


美穂さんの手前、笑顔でそう言っているが
目が全然笑っていない。



「竹内さんは今度も男の子だったそうですね
いや、羨ましいです」

美穂さんは、どうもと会釈をしながら
絶えず私の背中を摩ってくれていた。
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