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俺の妹
第37章 それぞれの想い
「離婚!?」


次の日、椎奈から屋上に呼び出されて、俺は素っ頓狂な声をあげてしまった。

「うん、ママが切り出したの」

屋上にいるせいか、空が少し近くに感じる。
白い雲はまだらにゆっくりと流れていた。

「そうか…」

俺は小さく呟いた。

「あんなにパパに強気なママ、初めて見た……」

椎奈はふっと笑って言う。

「親父さんは納得したのかよ?」

「まさか!“そんな勝手は許さん!”って怒鳴ってた
あんなに取り乱したパパも初めて見たな」

椎奈は両手を後ろで繋いで地面を蹴りながら
その足を見ていた。

「昨日ね、晃のご両親が家に来たの
聡に誕生日プレゼント持って。
奈都ちゃんももらったでしょ?戸籍謄本」

「あぁ…」

「それをママが受け取って
そのまま役所に奈都ちゃんの分を取りに行ったの。
その時に、離婚届けももらってきたみたい。

サインと判まで押して、パパに渡したの。
“サインと判子を押してもらうまで帰りません”
ってそのまま荷物持って、私たち連れて家も出たんだよ」


すげぇな……
俺たちに話したことで、色々吹っ切れたんだろうな……


「おかげで、昨日の聡の誕生日は
ホテルで3人で過ごすことになったけど

今までで一番楽しいバースデーパーティーになった!」


椎奈はケタケタと笑った。
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