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キスより蕩けたヒメゴトを
第2章 【それは禁断な秘め事】

「……先生、下着も色気ないんだねぇ」
上と下の下着を交互に見ながら恵斗は笑った。そんな彼にボッと顔から火が出そうな勢いで恥ずかしくなる。
薄緑の水玉模様で彩られ、ワンポイントに小さなリボンは今時の高校生でもしないだろう色気もない下着だった。
おまけに上のブラジャーは白と黒という縞模様と白レースで飾られた上下違いの格好だ。
(……っ、こんな事になるなんて思わないわよ…!)
まじまじと見られるそれだけでも視姦にあっている様だ。その目から視線を泳がせ唇をへの字に曲げた。…肌より下着のチョイスが恥ずかしかったのは沙織なりの乙女心である。
「…三矢くん…もう、やめて…。私なんかより相手になるコたくさんいるでしょう…?」
「……先生がすすめちゃう?不純なコト」
「…」
ごもっとも、だ。
確かに彼の言う通り他の子を抱け、だなんて。だがこうして自分に向けられているのも可笑しな事実。
「確かに抱ければいつだって他の子捕まえられるけど…
俺は先生を抱きたい」
その言葉を放った彼に、沙織の胸はきゅんと不覚にも高鳴ってしまった。
素直で隠さないその気持ち。真っ直ぐ見る瞳を見つめれば分かる。…自分が学生の時、当時付き合っていた彼はそんな事を言わなかった。
勝手に触れて、雰囲気が始まって。
だからこれには素直に沙織も嬉しかった。

