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彼女は思い通りにいかない
第7章 約束の2月
俺はカッコいいその後ろ姿を見ながら感心した。
従兄弟とは言えあっさり志織と俺を二人きりにするなんて、俺よりもずっと大人だ。
きっと香の誘惑にも負けないだろう。

「ど……うして?」

「約束の半年が今日だったから」

「約束?」

「そ。香に言われたんだ。志織の彼氏になりたかったら半年間エッチすんなって」

「えっ、なっ、お姉ちゃんっ、だって…そんなの、知らなかっ…」

「志織に言うと変な誤解しそうだったしな」

「なっ、へ、変な誤解なんかしませんっ!」

「じゃあ俺が志織のこと好きって知ってた?」

「……え」

「初めて会ってエッチした後、付き合おうって言おうとしたことは?」

「え……ほ、ホントに…?」

「けど志織からセフレ発言されて凹んでたことは?」

「あれは…その……」

俺は志織の頭をゆっくりと撫でた。
久々の志織の感触。
懐かしくて、でも愛しくて。

だけどこれはもう俺のものじゃない。

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