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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第11章 後宮艶夜*スキャンダル 接近~二つの心~

「まあ、ここは亡き方の菩提を弔う場所ですから。言わば、ここに住まうのはすべて世捨て人ばかり。きらびやかな格好をしている者なんている方がおかしい」
太后自身も地味な色目の深衣を身につけている。余計な装飾品も一切見られない。
紫蘭は改めて自分の服装を見た。いつものように目立たない臙脂(えんじ)の深衣を着ているのだが、仮にも太后に逢うのならもう少し華やかに装うべきだったのか。せめて帯くらいは明るい色目のものでも―。
太后自身も地味な色目の深衣を身につけている。余計な装飾品も一切見られない。
紫蘭は改めて自分の服装を見た。いつものように目立たない臙脂(えんじ)の深衣を着ているのだが、仮にも太后に逢うのならもう少し華やかに装うべきだったのか。せめて帯くらいは明るい色目のものでも―。

