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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第11章 後宮艶夜*スキャンダル 接近~二つの心~
 室に戻り、紫蘭はくずおれるように床に座り込んだ。
「紫蘭さま」
 翠容が駆け寄ってくる。紫蘭は気弱な笑みを忠実無比な侍女に向けた。
「何か太后さまのお部屋であったのですか?」
 紫蘭は一、二度頷いた。翠容に隠し事をする必要はない。それに気丈な紫蘭もやはり、誰かに話して聞いて貰いたいという気持ちが強かった。
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