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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第11章 後宮艶夜*スキャンダル 接近~二つの心~
現皇帝と兄は幼なじみで、比較的親しい友人という関係でもあった。兄の言葉に皇帝が耳を貸すかは判らないが、兄を通じて何とか諦めるように説得して貰う道もある。
紫蘭が皇帝の命に諾々と従えば、兄もそれ以上の口出しはしないだろう。が、紫蘭当人が兄に嫌だと訴えれば、皇帝の命に逆らうのは覚悟で友人として皇帝に思いとどまるように忠告してくれるかもしれない。今は一縷の可能性でも信じたい心境だ。