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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第13章 後宮艶夜*スキャンダル 嫉妬~心に巣喰う魔物~

一体、何の話だろう? これから彼は何を私に伝えようとしているのか。紫蘭は息を呑んで皇帝を見つめた。
「そなたに仕えていた侍女に翠容という名の者がいたそうだな」
久しく聞くことのなかった翠容の名を持ち出され、紫蘭はますます緊張した。
「陛下、翠容がどうかしましたか?」
「その侍女のことだが―」
皇帝は口ごもり、あらぬ方に視線を彷徨わせた。紫蘭は皇帝に取り縋った。
「翠容の身に何かあったのでしょうか?」
「そなたに仕えていた侍女に翠容という名の者がいたそうだな」
久しく聞くことのなかった翠容の名を持ち出され、紫蘭はますます緊張した。
「陛下、翠容がどうかしましたか?」
「その侍女のことだが―」
皇帝は口ごもり、あらぬ方に視線を彷徨わせた。紫蘭は皇帝に取り縋った。
「翠容の身に何かあったのでしょうか?」

