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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第6章     



 な~~の~~に~~。



 9月3日(日)。

 いつも通り5時に目が覚めたヴィヴィは、
 
 前日、前々日 同様、ベッドの中で悶絶・発狂していた。

「§㊥◆ζ¶ξж〓€~~~っっ!!!」

 上掛けに隠れた小さな顔は赤く染まり、触れたら火傷しそうなほど熱を持ち。

 脳味噌が沸騰寸前なくらい、ヴィヴィは炸裂 仕掛かっていた。

(な、なっ な……ッ なんて夢見てるんだ、わたしぃいい~~っ!?)

 しばらく薄暗いそこで、阿鼻叫喚していたが、

 やがて、ベッドから潜り出てきたヴィヴィは、昨日同様、簡単に身支度を整え。

 エレベーターで地上階まで下り、外へ出ようとし――

「………………」

 しとしと降っていた雨に、出鼻を挫かれた。

「お早うございます。本日は残念ながら、雨の予報ですね」

 ホテルのドアマンの掛けてくれた言葉に、

「ふぁい……(´・ω・`)」

 そう情けない返事を返したヴィヴィ。

 すごすごと元来た道程を戻る途中、エレベーターの横に、非常階段がある事に気付き。

 迷わず そこへと脚を踏み入れた。

 走り込む変わりに、1段1段踏みしめながら登って行くも、

 悲しいかな5階建てのホテルの階段は、直ぐに登り切ってしまい。
 
 てくてく下る金色の頭の中、つい先程まで視ていた夢の内容が、一気にフラッシュバックした。



「全部……。全部、見えるよ」

 どろりと濁った、切れ長の瞳が見下ろすのは、

 黒のシーツに際立つ、真っ白な桃尻。

「やだぁ~~っ こ、こんなの、やだぁっ!」

 あたし が発したのは、本当の泣き声。

 だって、

 だってっ

 両頬の傍、己の両膝は ぐっとシーツに押し付けられていて。

 そうなると自然と、

 背中から腰は、高く持ち上げられてしまって。

「ほら、ヴィクトリアの……ピンク色のお口に、俺のが……」

 貴方の熱い掌が、両太ももの後ろを掴み、押え付け。

 眼前に晒された、金の薄い茂みの陰、

 透明な蜜に濡れそぼった、薄紅色のそこに、

 先から雫を滲ませた貴方が、

 ゆっくり、

 馬鹿みたいに ゆっくり、

 あたし を押し広げて――

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