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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第7章      

「…………変態」

 ぼそりと呟いたその声に、

「どこが。こんなエロい恰好する、お前が悪いっ」

 また匠海が、意味不明な事を指摘してくる始末。

「エ、エロい? どこが?」

 思わず、今の自分の姿を見下ろすも、

 デニムのベアトップ・ビスチェに、黒の膝丈チュールスカートのコーディネートは、

 TWIのメンバー達に「ヘルシー」「キュート」と褒められたもの。

 しかも今日は、涼しいので黒ストールを肩に巻き付けていて。

 つまり――色気など皆無の装い、だったのだ。

 背後から抱き締められながら、首を傾げるヴィヴィを、

 匠海は抱擁を緩めた腕で、くるりと自分のほうへと向き直らせる。

「お前なあ……。こんなファスナー、こうやって すぐに降ろせるんだぞ?」

 デニムビスチェの真ん中を走る、ファスナーの飾りを摘まんだ匠海は、

 あろうことか、ジーと降ろしてしまい。

「きゃあっ!?」

 思わず両腕を胸の前にクロスし、それ以上降ろされるのを防いだヴィヴィ。

 灰色の瞳を真ん丸にし、20cm以上も上にある兄の顔を仰ぎ見れば、

 「ほら見ろ」と言わんばかりに眉を跳ね上げる匠海を、負け惜しみとばかりに睨み上げながら、

 ヴィヴィは5cm程降ろされてしまったそれを、元に戻した。

「お兄ちゃんのえっちっ!」

 そんな憎まれ口を叩きながらも、ヴィヴィはようやく合点がいった。

(ああ、だから……)

 この部屋へ通される直前、

 匠海が何か咎める視線を自分に向けていたのは、これが原因だったのか。

「ああでも、可愛いな……。お前は本当に何着ても似合うし、はぁ……。もう、目に毒だ」

 切れ長の瞳をうっとりと細め、自分の腰から上を眺めてくる兄に、

「し、知らないもんっ。てか、離して」

 腰の上で両手を組まれ、逞しい腕の檻に拘束状態の妹は、焦って言い募った。

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