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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第7章      

 ちらりと “ロマンティックな10本のキャンドル” が目に入ったが、

 もう、それどころではないヴィヴィは、必死に言い縋る。

「~~っ ゆ、ゆびぃ……っ ぬ、抜いっ やだぁ~~っ!!」

 谷間を堪能した匠海が、ヴィヴィを横抱きし、

 真っ赤に熟れた顔を覗き込みながら、膣内に収めた指で撹拌し始める。

 達したばかりの膣肉を指で玩ばれ、泣きじゃくる妹を無視し、

 最奥に注ぎ込んだ白濁を、己の指で掻き出し喜ぶ “変態もどき” の兄。

 匠海の美しい指が汚れるのも、もちろんホテルのソファー(しかも黒)を汚すのも嫌で。

 「やだやだ」と連呼するヴィヴィを、匠海は端正な顔を蕩けさせ、

 心底愛おしそうに囁いたのだ。



「ん、やだね? だから、ほら。

 “ベッド” へ行って、もっと沢山、愛し合おうね――?」








 それからの自分は、まるで兄の人形だった。

 けれど、

 今はそれが好かった。

 兄を受け入れやすいように、兄自身によって自分の躰が折り畳まれ。

 そこを、一心不乱に撹拌されて。

 兄が突きやすいように、兄の手によって自分の躰が開かれ、

 そこを、がむしゃらに突き上げられて。

 がくがくと戦慄き、

 掠れた声で甘ったるく囀る事しか出来ない、

 そんな、ひ弱な自分が、

 今日は何故だか、

 酷く、心地良かったのだ――。





 もう、なんか……、

 もう……いいや……。







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