この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第7章      

 1時間半近く、抱き潰された挙句、

「ヴィクトリア、沢山イケたね?」

 なんて無粋な事を囁きながら、ぐったりした妹の躰を、嬉々として洗う兄に、

「……ツボ……」

 妹は据わった瞳で言葉少なに、せめてもの抵抗を見せていた。

「ん? ああ、そうだった。俺が “生殖器” のツボ、刺激しちゃったからだね?」

「…………ふん、だ」

 満面の笑みで覗き込んでくる色男から、ぷいと顔を反らすものの。

「……~~っ」

(だから変な洗い方するなあこんにゃろお)

 泡に塗れた指先で、薄紅色の小さな尖りをぴんぴん引っ張る匠海は、中々止めてくれず。

 また甘い声で啼かされたヴィヴィは、白いバスタブの中、縁に顎を預け、

 兄が逞しい躰を清める様子を、恨めし気に見上げていた。



 え?

 「お兄ちゃんの身体、洗ってあげないの?」って?

 何で私がそんな事、しなければならないの?

 “愛人” でも、無いのに――。



 丁寧に長い髪を乾かされて、バスローブまで着せて貰って。

 時刻は19時。

 ヴィヴィの腹の虫が、泣き始める時間帯。

「ディナー、食べに行こうか」

 そう促してきた兄に、妹は白いキングサイズのベッドの上、

「……腰、立たないんですけれど……」

 こんな状態にした兄を、ねめつけていた。

「おや、おかしいな?」

 全く心当たりが無いと嘯く匠海は、ヴィヴィとは対照的に、

 溜め込んでいたものを発散出来た様子で、いっそ清々しささえ漂わせていた。

(何で一人そんな元気なんだようこんにゃろう)

「……美食に美酒は?」

 エステはもう いらないから、それくらいは約束を守って貰わねば。

「じゃあ、ルームサービス取ろうか」

「……むう……」

 不服そうに薄い唇を尖らせ、ぶーたれるヴィヴィに、

「なんなら、抱っこしてレストランへお連れ致しましょうか? お姫様?」

 そんな妹でさえ可愛いとでもいう風に、兄は相好を崩し覗き込んでくる。

「……っ 結構ですっ」

/1163ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ