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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第13章      

「あ、ちなみに、今はやりの男子を纏めたのがこちらで~~」

 スタッフからフリップを預かったトモエが、2人に掲げて見せたそれには、ありとあらゆる男子のパターンが列挙されていた。

 既にポピュラーな 肉食系男子・草食系男子・ロールキャベツ系男子・ベーコンアスパラ男子に続き、


――――
ピーマン肉詰め男子
 外見のみ草食で、下心丸出し

クリーミー男子
 外見は甘く中身がしっかり
 優しさ標準装備で男らしさのエッセンスもある

豆乳系男子
 女性に多く見られる習慣を適度に見に付けている
 中性的な男性や美意識の高い男性に多い

魚食系男子
 じっと忍耐の人
 どことなく知的な雰囲気を醸し出し、冷静かつ落ち着いた雰囲気を持つ

餃子系男子
 謎のベールに包まれており
 中身を見ると肉と野菜がごっちゃごちゃで、優柔不断

昆虫系男子
 見た目がとっつきにくい
 人と話す時に目を合わさない(特に女性と)

<http://www.belle-desse.jp/chat/thread.php?thread_id=4831より転載>
――――


「こ、昆虫系男子って……!」

「なにそれ、キモ! あはははっ」

 トモエと粋がフリップを指さし爆笑する中、

「ん~~、こんな感じ?」

 そう呟いたヴィヴィは、何故か鼻の下でブリッコポーズ(古)をすると、

 虫の脚を真似、全ての指を わしゃわしゃと動かし。

 そして時たま、ちらっと2人の様子を盗み見れば、

「あっはっはっ!」

「ヴィ……っ ヴィヴィ、キモいっ ヾ(;゚;Д;゚;)ノ゙」

 カウンターの椅子から転げ落ちんばかりにウケてくれた(?)2人。

 その後も酒を煽りつつ「ガチの肉食系は苦手」やら「自分よりは頭良くないとイヤ」など、言いたい放題だった女子達。

 そんな3名を見かねたのか、ADがスケッチブックに書いて寄越した指示に、皆の視線が一気にヴィヴィへと集まった。

『ヴィヴィちゃんの異性の好み、まだ聞いてませんよ!』

「あ、ヴィヴィ、まだ好み言ってないじゃん~~」

「そうだよ~~」

 2人の自然な促しに、若干 戸惑いながら灰色の瞳を彷徨わせ始めたヴィヴィ。

(ちぇ、上手くかわせたと思ったのにぃ……)

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