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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第14章        

(おかしい、な……)

 白くくゆるバスタブの中、コトを終えたヴィヴィはあまり働かない頭の中で、そう疑問の声を上げていた。

 確か自分は「最後」という言葉を口にした筈なのに。

 何故か3度目では終わらず、今 自分はこんなにぐったりする羽目に。

 兄の絶倫加減を舐めていた――そう反省しながらも、

 もう疲労困憊で眠いヴィヴィは どうでも良くなり、重い目蓋をゆっくりと降ろした。

 だから次に交わした会話も、実は夢の中で交わした様なものだった。

「ヴィクトリア、頼みがある」

「……なぁ……に?」

「着信拒否、解除してくれ」

 細い肩に顎を乗せた匠海が、背後から抱き締めてくる。

「……なん、で……?」

「お前が何処にいて、何をして、何を感じて笑ってるか、知りたい」

「……HP……み、て」

 ショーの後に激しいセックスという あまりにもな疲労に、うつらうつらしながらも嫌がるも、

「ヴィクトリアの声で、知りたい。聞きたいんだ……」

 更に食い下がってきた匠海に、9割がた夢の中だったヴィヴィは、それでも譲らなかったのだった。

「……イ……ヤ……(- -)zzz」





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