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キスの花束を
第7章 仲直りとキス
二人でゆっくりしているところでツカサの携帯が鳴った。
「ん?」
ベッドから出るとき
「さっきのあいつらかな。
紗江子さんを紹介しろっていうメールだったらムシ!」
ブツブツ言いながらメールを開いたツカサが
悔しそうに唇をかんだ。

「ツカサ?」

「明日香さんから」
「明日香?」
「読むよ・・・『いつまでもすねてんじゃないわよ。クソガキ。
いい加減にしないなら紗江子ちゃんと別れなさい!
それより。今日の紗江子ちゃん綺麗でしょ?
私からの誕生日プレゼントなのよ。似合ってるでしょ?
どう?明日香仕立ての、明日香好みに仕上がった紗江子ちゃんは?』
だって」
「明日香・・・」
タイミング悪すぎ・・・というか
明日香サイドから見たらタイミング良すぎ・・・かな?

「今日の紗江子さんはサイコーに綺麗だったけど
明日香さんが仕上げたのかと思うとムカつく」

そういってツカサは携帯の電源をブチッと切って
私のそばまで来た。

「俺、いま学生で誕生日でも高価なもんはあげられない」
「うん」
「でも俺の心をあげる」
「ツカサ・・・」

「だから紗江子さんの心をちょうだい」

「う・・うん!」
「それから。今年最後のラグビーの試合。
俺の高校生活最後の試合。
絶対勝つから。観に来て。
勝利を紗江子さんにプレゼントするから」

「うん。観に行く。
大好き。ツカサ。ツカサ以外は何も要らない。
ツカサ。たくさんのキスを頂戴ね」

「いつもいつも。キスするよ」

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