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第5章 野獣 武志の誤算

兄貴の心配ぶりに笑っているとゆうかに手をとられ引っ張られる。

「おい、ちょっと待…」

「いいですよ？私はまだまだこれから先輩を独り占めできるんで。今はゆうかちゃんと遊んであげてください」

「もう！その余裕っぷりもムカつく！処女のくせに！」

いやいや、そういうお前も処女だろうが。

心の中でそう突っ込んでとりあえずゆうかと海で戯れた。
目の端に陽菜を確認しながら一時間ほどゆうかを構ってやると……

「武志ー」

兄貴の声に海から出る。
そういえば陽菜の姿が見当たらない。

トイレでも行ったか？