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噂をすれば恋
第3章 さ
あぁ・・・
女にだらしないところ・・・ね。
「真樹は?聞いたっけ?」
「うん」
聞かなくても、体感した。
「そっか。真樹はいいの?」
いいの?って言われても。
私だってセフレなんかいやだけど。
加藤さんを忘れさせてくれそうな
金子さんをすっぱり切れるほどの勇気はない。
「だから。私はパス」
そう言うすみれに
「私は、もう少し様子を見る」
と、正直に言えば
「応援してる。加藤さんのこと忘れな」
と言われちゃった。
応援されてもな。セフレの関係から一歩飛び出せるのかな。
そんなことを考えていたら
金子さんに連絡するのをすっかり忘れた。
だから―――――
しまった!
と思ったのはもう金曜日で
私の仕事が忙しすぎるんだと思う。
全く。
今から電話しても結局ドタキャンだよ。
そう思いながら昼休みに金子さんの携帯の番号を鳴らす。
あ~。会議中じゃありませんように。
このビルのどこかにいるはずの電話を鳴らし続ける。
「はい。金子です」
私の電話番号を登録していないからか
(教えていないから当たり前だけど)
事務的な声での対応に一瞬ひるんだ。
「山口です。山口真樹です」
「あ。ちょっと待って」
そういうと電話の向こうで同席者に断って
どうやら部屋を出たらしい。
会議中でしたね。スミマセン。
「ごめん。どうした?」
「今日なんですが」
「うん。俺、予約してるよね?」
あ。やっぱりこの前の本気なんだ。
どこかでホッとしている自分がいた。
「スミマセン。仕事で抜けられないです」
「そっか」
そう言ったきり、二人とも一瞬無言になる。
明日の土曜日じゃ駄目なの?
明後日の日曜日はこっちにいないの?
喉の先まで出かかった言葉を無理やり呑み込む。
恋人でもない関係なのに
土日の時間を私にくれる予定はないってこと・・・かな。
女にだらしないところ・・・ね。
「真樹は?聞いたっけ?」
「うん」
聞かなくても、体感した。
「そっか。真樹はいいの?」
いいの?って言われても。
私だってセフレなんかいやだけど。
加藤さんを忘れさせてくれそうな
金子さんをすっぱり切れるほどの勇気はない。
「だから。私はパス」
そう言うすみれに
「私は、もう少し様子を見る」
と、正直に言えば
「応援してる。加藤さんのこと忘れな」
と言われちゃった。
応援されてもな。セフレの関係から一歩飛び出せるのかな。
そんなことを考えていたら
金子さんに連絡するのをすっかり忘れた。
だから―――――
しまった!
と思ったのはもう金曜日で
私の仕事が忙しすぎるんだと思う。
全く。
今から電話しても結局ドタキャンだよ。
そう思いながら昼休みに金子さんの携帯の番号を鳴らす。
あ~。会議中じゃありませんように。
このビルのどこかにいるはずの電話を鳴らし続ける。
「はい。金子です」
私の電話番号を登録していないからか
(教えていないから当たり前だけど)
事務的な声での対応に一瞬ひるんだ。
「山口です。山口真樹です」
「あ。ちょっと待って」
そういうと電話の向こうで同席者に断って
どうやら部屋を出たらしい。
会議中でしたね。スミマセン。
「ごめん。どうした?」
「今日なんですが」
「うん。俺、予約してるよね?」
あ。やっぱりこの前の本気なんだ。
どこかでホッとしている自分がいた。
「スミマセン。仕事で抜けられないです」
「そっか」
そう言ったきり、二人とも一瞬無言になる。
明日の土曜日じゃ駄目なの?
明後日の日曜日はこっちにいないの?
喉の先まで出かかった言葉を無理やり呑み込む。
恋人でもない関係なのに
土日の時間を私にくれる予定はないってこと・・・かな。