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噂をすれば恋
第6章 ト
「土日にほとんど会えない」
「・・・・・」

弥生は少し考えて
「不倫?」
と、小さく聞いた。

「違う」
と答えれば、明らかにほっとして
「じゃぁ、なんで?」
「かなり女にだらしない男なの。
土日は他の女と会ってるんだと思う」

「・・・・それって真樹は納得してるの?」
「してない」
「はぁ?真樹がなにやってんのよ。真樹らしくない!」

結構はっきり言うのね。弥生ちゃん。
生徒にもまれて強くなったのね。

「智樹には言わないで」
「言えないよ。そんなこと言ったら智樹、相手の男殴りに行くよ」

「弥生は幸せな恋愛してよね」
「してるよ」
「まぁ。歳下の大学生との恋愛が幸せかは分からないけどね」
とニヤッと笑えば
「真樹よりは幸せです!」と
プンと怒った。

それから少し弥生と飲んで
弥生をからかったら気分が晴れた。

今週の金曜日。
会ったら、二人の関係をどう思ってるのか
ちゃんと聞こう。

私も弥生みたいに楽しい恋愛をしなきゃ。
いや。いくら楽しくても大学生と恋をする気はないけれど・・・

でも、弥生と会って、楽しく飲んで
目で説教され、目でやめておけと説教され
少し頑張ろうと思えた。

そう思えただけでも
弥生にあってよかったと思う。
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