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冷たい月を抱く蝶
第3章 偽りの家族の肖像

クレハドールに拾われた私は、彼の義理の娘となった。そして彼は、私の義理のお義父さんになった。
私は彼と共に三年間を幸せな「家族」として一緒に過ごした。その時は父はまだ、あんな風にはならなかった。
そして私が11歳になった頃、父は人が変わったように豹変した。
きっかけはわからない。でも、父はあの日の晩。月明かりの下で私を無理矢理抱いた。
両手を掴まれ。ピンで留められた蝶のように、身動きがとれなかった。
私は父の腕の中で蛹から蝶へと生まれ変わった。それは、少女が大人の女性に変わる一つの通過点。あれはそう、儀式。
私は僅か11歳の少女でありながら、男性の体を知ってしまった。その時にはもう、「少女」ではなくなってしまったのかも知れない――。
私は彼と共に三年間を幸せな「家族」として一緒に過ごした。その時は父はまだ、あんな風にはならなかった。
そして私が11歳になった頃、父は人が変わったように豹変した。
きっかけはわからない。でも、父はあの日の晩。月明かりの下で私を無理矢理抱いた。
両手を掴まれ。ピンで留められた蝶のように、身動きがとれなかった。
私は父の腕の中で蛹から蝶へと生まれ変わった。それは、少女が大人の女性に変わる一つの通過点。あれはそう、儀式。
私は僅か11歳の少女でありながら、男性の体を知ってしまった。その時にはもう、「少女」ではなくなってしまったのかも知れない――。

