この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
冷たい月を抱く蝶
第1章 愛のない行為

誰もが寝静まる、真夜中。私はあの人に呼ばれた。
嫌。本当は行きたくない。
彼とあんな行為はしたくない。
誰か助けて。
心の中で叫んでも、誰も助けには来ない。
もうとっくに諦めてしまった事なのに、私は未だに誰かに助けを求めてる。
彼から逃げることも逆らうことも出来ないのは、わかっている。
でも、私を抱くあの人の腕はつめたい。血がかよってない。そして、氷の目で私を上から見下ろす。私はその眼差しに、恐怖すら感じてしまう。
逃げ出したい気持ちを抑えて、私はあの人の部屋に訪れた。
ドアをノックすると、私は彼に呼ばれた。

