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冷たい月を抱く蝶
第3章 偽りの家族の肖像
「良い演奏だった。でも、よく私が好きな曲を知っていたな?」

「ピアノの先生の人に教えてもらったの。お義父様がこの曲が好きだって知って、なんとなくこの曲を弾いて見ようと思ったの」

「…でも、やっぱり最後の辺りが上手く弾けなかったわ」

「そうか…。じゃあ、私がお前の先生になって指導してあげよう」

「え…?」

「さあ、一緒に来なさい」

 父は椅子から立ち上がると、ピアノの側に近寄った。私は父に手を引かれると、一緒にピアノの椅子に座った。

「私はこうみえても、昔はピアノは上手かったんだ。子供の頃はよく弾いてたよ。バッハの曲やモーツァルトの曲とかね…」

「まあ、お義父様は子供の頃からピアノを弾いていたの?」

「凄いわお義父様…!」

「いいかい瞳子。ここはこうやって鍵盤を弾くんだ。ほら、やってごらん」

 父は私の隣でピアノを弾くと、上手く出来なかった所を具体的に教えてくれた。

私はそんな彼の隣でピアノを習いながら、ついつい見とれてしまった。

ピアノを弾いてる時のお義父様の顔は、どこか少年に戻ったような楽しそうな顔だった。

お義父様は私の隣でピアノを弾きながら、優しく笑った。
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