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大人のオモチャ
第1章 お散歩withローター

「なにのるー?」
とウキウキの彼女をみて頼は連れて来て良かったと心から思う

表情が、くるくる変わる珠希はみていて飽きない

「なんでもいいよ?珠希はなに乗りたい?」
今日は待ち時間が待ち遠しい
珠希というおもちゃがいるからなぁ
ふふっ


「んー、じゃぁこれっ!」
珠希がさしたのは
ニューヨーク市保存協会の管理するホテルの乗り物


途中で食べ物を買って、列に並ぶ

90分待ち

と書かれたボードの前を通り、薄暗い屋根の下にうねうねと並ぶ列の最後尾につく

「んー!美味しいっ」
お昼がわりに買った、サンドイッチを半分ほど食べ
お腹いっぱい!と、俺に渡してくる

「ホットドッグ一口食うか?」
うんうんと、食べて、本当に腹一杯になったのか飲み物を飲み始めたので
コクリ、
飲み込んだのを確認してスイッチオン!


ヴヴヴヴヴヴーー
さっきと同じ低音が響く
がなにしろ周りが騒がしいのでその音は密着している2人にしか聞こえない


「ひゃ!」
つい声がでそうになり慌てて飲み込む

パッチリと開いた目にだんだんと涙がたまりうるうるしてくる

「ふふ、順番が来るまで楽しもっ?」

珠希がカクンと崩れないよう後ろから抱きかかえて、頼は支え
強弱をつけて珠希を追い上げる

「んんっ」
可愛さの割りに凶暴なおもちゃと、こんなとこでスイッチオンにする恋人とを恨めしく思いながら
列が進むごとになんとか歩く

「ありゃ?もう限界か?」
思ったより早い彼女の限界が見えて来た
イケないように寸前で止めるを繰り返して来ていたが
もう無理そうだ
周りはカップルだらけだし、この際仕方ないか、と
珠希の口を塞いで強にツマミを回す

んんんーっっっ

とくぐもった声をあげて、脱力する彼女を抱え込み歩かせる


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