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大人のオモチャ
第2章 昔の人って...
「浴衣とか、着物っていいよな」
雑誌をパラパラとめくっていた頼が、突然そんなことを言いだす。

「浴衣?」
何がそんなにいいのだろうか…頼のことだからきっと普通の理由じゃないはず…

時代劇で定番の悪代官が、女の人の着物の帯をクルクルととっちゃう
「アーーレーー」をやりたいのかなぁ

色々考えて頭を悩ませていると、
「珠希何百面相してんの?面白い顔」
ブフッと遠慮なく吹き出した声で思考を中断される

「んなっ!」
一応は彼女のあたしに向かって、面白い顔は酷いだろう
「浴衣のいい理由を考えてたんですっ」
いーっだ。と舌を出してあっかんべーをしてやれば、

皮膚たるむよ。なんて憎まれ口をききつつ

「だって、下ノーパンノーブラじゃん」
と返事が返ってきた

やり放題っ
と音符がつきそうな声はこの際聞こえなかったことにしよう。
うん、身の安全のためだ
なんかなんだかすごく嫌な予感…

「よしっ」

「いやだっ!」

何か言われる前に止めなくては、と思って否定したが早すぎたらしい

「てか、珠希に拒否権あるわけないから」

ふふっと笑う綺麗すぎる笑顔
整った顔立ちの人が、目の笑わない笑顔を見せるとこうも怖いものかと思ってしまう

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