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だ〜いすき!
第3章 花火大会の夜は切なくて

「俺も華子の話をちゃんと聞こうとしなかった。
……華子は、ちゃんと訳をはなそうとしてくれてたのに、頭に血が昇って乱暴にして……悪かった」
「ううん、そんな!
ようちゃんをそんな風な気持ちにしたのは、私だもん。それに……平気だよ。たまには――イイよ」
「はな、無理しなくてイイ――ん」
「違う!そんな無理だなんて……。
だって、ようちゃんは本当に私が嫌なことはしないでしょう。ようちゃんだから…………イイの」
向かいあって座る二人。
俯いて、陽輔の胸の辺り――その浴衣の合わせの辺りに視線をさ迷わせていた華子は、“イイの……”そう口にすると、陽輔の方に顔を上げる。
ようちゃんが好き。
それは何度も口にしている言葉。
でも、言葉だけじゃ足りない。
ようちゃんとなら、何度でも繋がりたかった。
自分のことをこんなにも思ってくれる陽輔に、自分も同じ気持ちだと伝えたい。そう思った。
だから華子は、いつもなら……恥ずかしくて口にすることが出来ない言葉を口にする。
「いっぱい愛して。抱いて…ようちゃん」

