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だ〜いすき!
第2章 熱に溺れて…七夕の願いごと

「俺、華子の側に―…。」
「ええ。そうしなさいな。
陽輔さんが来てくれたなら、私はもう帰るわ。
孫のしーちゃんを学童に迎えに行かなきゃならないし、蓉子もそろそろ仕事から帰ってくるから。」
「お義母さん、自宅までお送りしますよ。」
「私はタクシーで帰るからいいわ。
…それより陽輔さんは華ちゃんの側にいてあげて。
ふふ。華ちゃんっては、眠っているはずなのに“ようちゃん”って、貴方の名前を呼ぶの。だから、貴方が側にいるのがあの娘の一番のお薬だわ。
陽輔さん。これからも華子を宜しくお願いしますね。」
待合室で義母を見送った後、俺は処置室に顔を出した。
若い看護師が、橘さんの旦那さんですねと華子の眠るベットへ案内してくれ、点滴が終わったら帰宅しても大丈夫だと教えてくれた。

