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あたかも普通の恋愛小説
第1章 プロローグ
「口でしてよ」
そう差し出されれば私は何の抵抗もなく従順に手を伸ばして舌を絡ませる。相手の息遣いや表情でどこが気持ちいいか探りながら丁寧に舐めて撫でて吸って擦る。アルコールや煙草の臭いに混じって互いの性の匂いが濃くなって、むせかえるような嫌なものにはもう慣れてしまった。
「いいね、上手いね……気持ちいいよ、っ」
私の頭を押さえ付けて顔を歪める誰かを、喜ばせたい一心。お気に召すように丁寧に丁寧に愛撫する。
喘ぎ声を堪えながら誉めてくれる、誉められるのは嬉しい。
どこをどんなふうにしたら喜んでくれるかな。
「凄い積極的、だね。俺、エロい女の子好きだよ」
また言われちゃった。私ってばエロい女の子なのかな。
「口に、出していい?飲んでくれる?」
限界の近付いてきた彼の逞しいペニスをくわえながら、私は上目遣いに彼を見た。
出す瞬間を一番気持ちよくしてあげるために、優しく手のひらを動かし舌を這わせた。
「あ、っ……!」
何度も口の中で跳ねて暴れる。最後の一滴まで綺麗に舐めて吸い出してあげるとごくりと飲み込んだ。美味しいわけじゃないけど平気。