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あたかも普通の恋愛小説
第20章 あとがき
■さながら普通の恋愛小説■
真壁サイド
女に免疫のない真面目な研究者。しかし小鳥との出逢いで恋心を抱き自身に戸惑う。
■いかにも普通の恋愛小説■
井藤サイド
母子家庭で育ち女癖も悪い生粋のプレイボーイは実は女嫌い。友人の彼女を食うとして男友達から距離をおかれる存在の井藤に変わらず友人として接した真壁はいつしか親友に。復讐のような女遊びも落ち着く頃、真壁を惑わす小鳥の存在に悪い女かどうか確かめようと動き出し、ミイラとりがミイラになる。友情と恋愛の板挟み。
これらは簡単に言えば別サイドの話になります。『あたかも』はあくまで小鳥が主人公のお話なので他の視点は入ってこないんですが、周りの人物の視点はどうなっているかの掘り下げとして別視点プロットはいくつか用意します。大嶌や梨花子、姫紗の視点も一応ありました。小鳥とは違う考えをもって違う場面も見たりしてます。
小鳥が主人公である『あたかも』は何事もなく、すんなり終わるので実は山場がありません。事件らしい事件とか、絶体絶命のピンチとか、乗り越えてのハッピーエンドがありません。
用意はあったのですが、小鳥の人格上、事を荒立てることがなく、「まぁいっか」で流したり受け入れたりするのであらゆる問題がノープロブレムです。それに気付いてからは作者も諦めました←
この子はもうどうしようもない…!
おかげでなんだかぽわぽわした話になってます。困った子です。
こんな小鳥にお付き合いくださり、誠にありがとうございます、もう本当に。
もっと井藤がいろいろやらかしてくれるかと思ったんですが、思いの外ヘタレでしたね。
2014.8.17 きの このこ