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あたかも普通の恋愛小説
第9章 鳥籠アイアンメイデン
なんだろう。井藤くんと真壁さんとがグルになって私の浮気度でも調査してるのかしら?
「私は真壁さん一筋なのに」
思わず呟いたらなんと井藤くんはハンドル中央をバシバシ、通行人も周りの車ももちろん私もびっくり仰天。いきなりクラクションとかやめて。
「つい。取り乱した」
「無表情で社会に害を与えるのはやめて。せめて被害は私だけに!」
切実に思う。
「いや。わかってはいるんだけどね……」
「なにが?」
私はさっぱりわからない。何を言いたいのかさっぱり。
「俺みたいな薄汚れた人間じゃねー。仕方ないかぁー。みたいな?」
さっぱり!