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大地の恋
第4章 再会
「おかえり」


「ただいま。お友だち来ました?」


「今飲んでる」


そして千花ちゃんが来て大友と初対面。



「初めまして」


「えっ!?高校生?」


「……違います」


すっぴんの千花ちゃんは誰の目から見てもそのくらいに見えるらしい。


「こう見えて一応24になるんだよな?」


千花ちゃんの頭をポンポンしながら大友に紹介する。


「この子が橋本千花ちゃん。千花ちゃん、こいつが大学時代の友達の…」


「大友です」



酔っぱらいの大友は千花ちゃんの手をギュッと握る。



「…板橋さんにお話は聞いてます」


「そう?何て?」


「チャラいって」


苦笑いする大友の手をさりげなく剥がす。


「話した通りチャラいだろ?」


今度は千花ちゃんが苦笑い。


「チャラくなんかねーし」


「手握ったこと莉子ちゃんにチクるぞ」


「げ、それ勘弁」


千花ちゃんは俺たちのやり取りに笑っている。
それからまた俺と大友は飲み始め、飲めない千花ちゃんは大友の奢りで烏龍茶を飲みながら話しに加わっていた。


「……あ、こんな時間か」


しばらく経った頃、ふいに時計を見て大友が呟いた。



「まだ9時だろ」


「んー、でも子供が俺帰るまで寝ないんだよな」


一瞬、大友の顔は違って見えた。
さっきまでの学生時代と変わらない大友じゃなくて、言ってみればそれは父親の顔。


「……しっかりパパしてんだな」


「まーねー」


「お子さんいくつなんですか?」


「年長と年中、見る?」


大友がスマホを出して待受を俺たちに見せる。


「可愛いですね」


「でしょ?」


「二人ともおまえにソックリだな」


「下の子なんて今から女の子にモテちゃって」


「チャラ男街道まっしぐらか」


「だから俺はチャラくねーって。言ってみれば…フレンドリー?」


「はいはい、おやすみ」


大友を押し出そうとすると大友が踏ん張りどうにか留まる。


「ひでーなそれが久しぶりに会う友達との別れか方!?」


「寝言ばっか言ってるからだろ。早く帰って子供と寝ろよ」


「ひでーんだか優しいんだか相変わらず分かんねーし」



懐かしいやり取りはあの頃のままだ。







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