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斉藤太一です
第14章 変わらない僕・変わらない君
でも

なんて言えばいい?



ずっと
恥ずかしい思いを
させたままでごめんね


でももう
恥ずかしがらないで


僕も
したかったんだ
あの時


なんて



そんなこと
言えない



僕は
今でも
君が好きで

あの日
君の願いを
叶えてあげられなかったことを
後悔しているんだ



なんて





ここで?



今、ここでなんて



言えないよ…




そんな
のろまな僕が
口を開く前に


かすみが
ポツリとつぶやいた





「もっと

早く来ればよかったな…」





「え?」





「7年もたってるのに…

斉藤さんと
普通に話せて
びっくりしてるの


やっぱり
斉藤さん…


落ち着く



大人の人だからかな…」




大人…


些細な言葉で

年の差を
また感じる




「あっ

青だよ、行こっ」






あっ………






かすみが

行こうと言って

傘を持つ
僕の手を
優しく握り


前に歩くよう
僕を促した





いつもそう





君は


僕の
何倍ものスピードで

生きていて




僕は
いつも



置いてかれる




君は

すごいスピードで
色んなことを考えて
答えを出し



のろまな僕は



その
君の言動に
一喜一憂する




交差点を
渡り切ると

君は

もう

手を離してしまったけど





君は

もう普通に
話をしていたけど





僕の頭の中は

君のことで
いっぱいで


いっぱいなのに
真っ白になっていて





さっきまで
君が触れていた
手の感触が
忘れられなくて



僕は


また
無口になってしまっていた



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