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斉藤太一です
第14章 変わらない僕・変わらない君
かすみを
玄関まで送り

外を見ると
まだ
雨が降っていた




「傘・・・

使って」





「・・・うん・・」





「いつでもいいから・・」





僕は

一本しかない
傘を

かすみに渡した





「・・うん」





また・・会えるよね?





「いつでもいいよ

本当に
いつでも・・



いつでもいいから






返してくれるかな・・」






また

会いたいんだ






「・・斉藤さん」






「ん?」






「・・ううん

あの・・


コーヒー
ごちそうさま




お邪魔しました」









「あ・・うん」










「・・じゃあ・・


しずく

待ってるから」








何?



何を
言いかけたの?








「・そうだね・・


・・じゃあ・」








「・・・じゃあ・・」









かすみが

傘を握って



僕に

背中を向けた







そして

階段へと

一歩踏み出すと












僕は







思わず


かすみの

腕をつかんでいた










「・・かすみ・・」




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