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Deep Emotion
第9章 偽物の婚約者
気温の上昇が著しい7月上旬の日曜日の午後。

冷蔵庫から麦茶を取り出していると、門倉さんのスマートフォンから着信を知らせる音がした。

門倉さんは忙しい時期が過ぎ、最近ゆっくり過ごせる日も作れるようになったが、休日でも仕事関係の電話が入ることが多い。

だが、その電話は仕事関係ではなさそうだった。

「はい、もしもし。…久しぶり。…うん。…まあ、それなりかな」

話し方から、なんとなく仕事の電話ではないことが窺える。

「…え!ちょっと、そんなの困るんだけど…」

急に門倉さんが騒ぎ出した。

「…困るって…、どうして勝手にそういうこと…」

何やら揉めているらしい。

「誰からなのかな」

私はグラスに注いだ麦茶を陽くんに渡しながら話しかけた。

「…さあ」

陽くんがグラスに口を付ける。

あれから、陽くんとは何事もなく日々が過ぎていた。

やっぱりからかっていたのだろうか。

門倉さんはまだ電話の相手と話している。

「…だから…、…わかった、それで納得してくれるんだね?……、じゃあ今度の土曜日、15時。…うん、そこでいいよ。…また」

通話を終えた門倉さんが盛大に溜め息をついた。
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