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隠匿の令嬢
第6章 恥じらう乙女と卑猥な遊戯


「あの……、油絵の具で汚れてしまったから、身体を清めてから伺うわ。それまで待ってもらえるよう、伝えてくれる?」


「了解でーす! お手伝いしましょうか?」


「いいえ、ひとりで大丈夫よ」


「じゃあお髪だけでも」


「そ、それも自分で出来るから。清め終えたらすぐ伺えるようにナキラはお茶の準備を進めててもらえるかしら?」


「はぁい」


 ナキラが引き下がってくれてホッと息をつく。


「あ、そうそう。レオ様の伝言をお伝えし忘れるところでした。ええっと、例の件、忘れないようにとのことです。そうお伝えすれば解るからって」


 アリエッタの胸がドキリと跳ねる。動揺しているのを悟られまいと表情に出さないのは成功したが、ナキラが出ていったあともドキドキと心臓が煩く騒いでいた。


 例の件……って。





 ナキラにはなんのことだか解らずとも、アリエッタは意味するところを知っており、ドロワーズが汚れてしまわないかハラハラした。





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