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弟所属のアイドル事務所で
第67章 大事な人のために
数日後
私はファンとジョンに言った通り
シウにちゃんと話すことにした

いつものように待ち合わせをして
ホテルに向かう
人前で振られるなんてシウは絶対嫌がるだろうから
ホテルの部屋にした

いつもは部屋に入ったらソファーに座るけど
私はあえて立っていた


座らないの?

シウが言うけど座らずに口を開いた


大事な話があるの。


大事な話?
分かったけどとりあえず座ったら?
ちゃんと聞くから。


私はそう言われ正面に座った


大事な話って何?
すぐに言ってと言いたいところだけど
コーヒー入れるよ。
ちょっと待ってて。

コーヒーを入れに立ってしまう


なんか話すのが怖い
シウは過去拉致みたいなことしたり
無理矢理抱いたり
そういうことをしているから
今回もそうなったらどうしよう
不安になる
でも、今日そうなっても仕方ない。
そう思ってきているから
ある程度の心構えはしてきた


はい。

コーヒーを出してくれるとまた座る


で、大事な話って?

見つめられる



あの・・・ね・・・

いろいろ考えたんだけど
わたし
シウくんとこのまま関係は続けられません。
だから、付き合ってっていうの
お断りさせてください。
ごめんなさい。

頭を下げる
シウの動きが止まったのが分かり
顔を上げた

今後仕事関係で会うことはあると思います。
でも、今までみたいに
個人的に約束したりとかできません。

どんなに待っててもらっても
私はシウくんの気持ちに応えられません。
だから
本当にごめんなさい。

また頭を下げた
シウのため息が聞こえた


ユイさん、とりあえず顔あげてください。

声は優しい
顔を上げるといつものように穏やかな顔をしていた


やっぱり、ファンとジョンには勝てなかったか・・・

ちょっと残念そうな顔をする

気持ちはわかりました。
でも。


でも、と言われ身構える


最後に、キスさせてください。


抱かせてと言われると思っていたので
拍子抜けした

キスでいいの?


キス以上がいいんですか?

と聞かれ首を振ると

今までにないくらい優しく抱きしめられて
甘いキスをされた


その後はなにも言わず家に送ってくれた


思ったよりあっさり受け入れてくれて安心して
ジョンとファンにもそう話した
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