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フライングバタフライ
第3章 潜入
(お生憎様、このポジションに来たかったのよっ!)

その瞬間、ユミは声にならない叫び声を上げ、壁に備え付けてあった照明器具を掴み、そのままカンザキの脳天に打ち下ろした。

けたたましい衝撃音とともに、カンザキはグラグラと体勢を崩し倒れた。

「あんただったらこれくらいで死ぬことはないでしょ。」
スカートを翻し、ユミは舞うようにステップを踏んだ。

手下がやられたにも関わらず、ゴンドウは興奮し手を打った。

「なんと素晴らしい!あのカンザキをいとも簡単に打ち倒すとは!」

「さあ、おじさんも観念して捕まってくれる?」

ゴンドウはそれを無視するように続けた。

「どうじゃ、娘さん。わしと組んで大儲けせんか?娘さんが戦う場所をわしが用意してやるぞ!」

ユミは困惑して言った。

「無理矢理捕まえるしかなさそうね。」
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