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2 人 に 堕 ち て 。
第29章 番 外 編 1 year later #2
「…もう、いいんです、先輩!やめてくだ…っっ」
言葉は、先輩の唇に消された。
力強い腕とは違う、優しさに。
抵抗する気持ちは薄れていった。
わたしが大人しくなったのを感じて
そっと、唇を離した。
「…千佳、ごめん。ごめん。違うんだ。…ぜんぶ、話すから。聞きたくないかもしれないけど、聞いてほしい。」
先輩はゆっくりと語り出した。
あの人との出会いから、
ホテルでの、出来事。
先輩が紡ぐ言葉を聞き逃さないように
耳を傾けた。