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浮気断定社
第10章 依頼人 高橋 美樹
「あ、そうだ」

起き上がった香川は胸ポケットから箱を取り出した。

「プレゼント」

瑠璃へ差し出す。

「なに?」

受け取った瑠璃は箱を開けて洋輔を見た。

「お守りだ。

 身の危険を感じて赤い石を押すとナイトが参上する仕掛けだ」

「ナイト?」

「そう、姫を守るナイトが現れる」

瑠璃に向かってニヤリと笑った。

瑠璃は香川の首に抱きついた。

「ありがとう、洋ちゃん」

「報酬は高いぜ」

そう言って瑠璃の唇に吸い付いた。

すかさず瑠璃の平手が飛ぶ。

「なにすんだよ!」

「調子に乗りすぎ」

「チェッ」

ともらすと洋輔は瑠璃に背中を向けてふて寝した。


 
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