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鈴ガナル夜
第3章 結婚記念日ノ前夜
『でもさ〜、所長や部長もその人の味方なんだよ?
現場には来ないのに!
いくら人手が足りなくて、辞めさせたくないからって私達が謝るっておかしくない?』

涼花が呑みながら愚痴をこぼす

年上の新人が仕事を覚えないのに
業務に対して、あれこれ改善策を言って来た為、指導したところ、上司達にもう働けないと泣きついたのだ

新人指導に悩み、上司との板挟みになっていたのだった

『本社に帰りたいよ〜。ただ仕事だけしてたい』

確かに本社は社長の人柄か、アットホームな環境のなかで伸び伸び仕事をさせてもらっていた

涼花の事業所の所長は
本社在籍時も、キレものではあったが人間関係に難がある人で、部長はそんな所長のイエスマンだった

僕は涼花の話を聞くだけに徹していた

しばらく涼花は愚痴を言い続けるた

ビールをグイっと飲むと、プハッ〜と一息つく

それがおかしくて
『涼花もいつの間にかおっさんだな』
と笑う

『何それ〜
スズは乙女なのに!


でもにーさんに聞いて話聞いてもらって少しは落ち着いた。本社の人には言えないもん』

涼花はそういうと
安心したかのようにゴロリと寝転んで、
ウーンと背伸びをする

『あー久しぶりに飲んだ〜』

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