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目が覚めたら。
第5章 変態王子が暴走しました。
「ん……やっ……」

「ふふふ、キャミを着なくて正解だったね」


 ナツは病院にいる時から、こんなイケナイことを考えていたのだろうか。

 出かける際、ナツはお気に入りだという白いフリフリ下着をつけて欲しいと懇願した。趣味ではないが可愛いから了承して、病室の衣装箱(のようなもの)からキャミソールを選ぼうとすれば、キャミは着けないで欲しいとナツが駄々をこねた。

 透けるから嫌だと頑張ったけれど、このブラは今流行の「見せるブラ」なのだと雑誌を広げて強調されれば、12年間流行とは無縁だったあたしは、そうなのかと従うことしか出来ず。


 その結果、ナツの手は……あたしのブラを直接手で触ってくる。

 そして胸の谷間で、指が動く。


 プチン。



「……!?」

「しーちゃん、忘れてた? これ……フロントホック。だから……」


 ココア色の瞳が熱に蕩けている。


「しーちゃんの胸、直接可愛がってあげられるよ……?」


 大きいナツの手が、露わになったあたしの胸を包む。


「柔らかくて……気持ちいいよ。しーちゃんの、おっぱい」


 耳もとで囁くナツの声の方が、快感と昂奮に揺れているようで。

 ナツが伝える熱さに、あたしも思わず息が上がる。

 

「チョコが溶けてから、8分強。さぁ、しーちゃん。次はお胸の時間ですよ?」


 ナツが熱を孕んだ声音で耳もとで囁き、かぷりと耳朶を噛みながら……胸をゆっくりと揉んだ。


「ぁ……はっ……」


 秘部に熱いものがどくりと零れた気がする。


「ふふふ、しーちゃん。すごく気持ちよさそうだけど……声聞かれちゃうよ? ほら、先生の声……止まっちゃった。ふふふ、皆が見てるよ……?」


 驚いたあたし。


「う~そ。しーちゃんの可愛いトコ、僕が他の奴らに聞かせたり見せたりするはずないでしょう? だけど……油断してると……」


 突然、胸の蕾をナツがこりこりと指で捏ねた。

 途端に感じる甘い痺れ。


 だめっ、声が漏れちゃうっ!!


「ぁ……んんんんっ」


 あたしは詰るような目をナツに向けて、手の甲で口を必死に塞いだ。
 涙で滲む視界の中、意地悪なナツが笑っている。


 ナツの手の動きによって、あたしは身悶える。

 まるで陸に上がった魚のように。
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