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目が覚めたら。
第5章 変態王子が暴走しました。
 

「しーちゃん、ちゅ」


 ナツは首を捻るようにし、再び唇に啄む様なキス攻撃。

 ちゅっちゅっと触れるだけの軽いキスだけなのに、時折唇を噛まれたり、舐められたりとフェイントを受け、ますます燻る体は煽られる。


 視界に入るナツの首筋から鎖骨付近が、やけに男臭くてドキドキする。

 そこに舌を這わせてみたい気分を、なんとか抑えるあたし。



「んっ……」


 ナツの右手が内股に滑り込んでくる。ようやくきた悦びに打ち震えたあたし。さらにナツは左手で服の上からあたしの胸をまさぐり始めた。

 大胆になっていくナツの動きにためらいつつも、もどかしい体を抱えるあたしの息は、自然と喜悦に息が弾む。


 ああ、こんな場所で喘ぎ声を殺しているなんて、あたしも変態なのかもしれない。


「しーちゃん」


 耳もとで潜められたナツの声調は、熱に掠れきったかのようで、どこか悩ましい。鼓膜から拡がるぞくりとした快感に、体がぶるりと震えた。 
 

「沖縄で社長さんに言ってみた。脱がしにくいワンピースどうにかなんないかって。そしたらね、これ……真ん中のボタンは取り外しはできるけど、飾りなんだって」


 服の上から胸を弄り始めていたナツの手が、左端に首から腹部まで上下についているフリルに手をかける。


「これ、スナップで装着出来るらしい。しーちゃんも知らなかったでしょう?」


 初めて知った、スナップの存在。

 ナツは、下唇を甘噛みするようなキスをしながら、プチプチとスナップを外すと、その中から手を入れてきた。


 一番上を外さずにいるところが、また卑猥だ。

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