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目が覚めたら。
第5章 変態王子が暴走しました。
 

 それなのに――。

 こんなイケナイこと速攻終了させて……保身に走らねばと思うのに、逃がさないと言うように両足を押さえつけて、一心に攻めてくるナツが、あたしの理性を抑えて、急速度で高みに押し上げようとする。


 ああ――。

 全神経が集中する脊髄に駆け上る、絶頂の兆し。


 こんなところで、こんなところでなんてっ!!


 捨てきれない理性の欠片。

 やだやだと両足を動かしてナツに訴えて見たが、逆に抵抗を見せて上り詰めないあたしに業を煮やしたように、ナツは最高の大胆さを披露させた。


 じゅるるるるるる。



 今度はたっぷりとした唾液を含ませて、もう言い逃れできない程の卑猥な音をたてるナツは、それに動じる様子もなく。



 じゅぱじゅぱじゅぱ。


 
 ざわついている周囲。

 異様な緊張を伴う室内。


 そんな中――

 強く吸い付かれた挙げ句に、かりと歯を立てられ甘噛みされたあたしの秘粒。


 小刻みの震撼を与えられ、舌で強い愛撫を加えられる。



 じゅるじゅるじゅる。



 そして大きく頭を左右に振り、これでもかとあたしを攻める。


 隠さないといけないと思うのに、周りがどうでもよくなってくる。

 必死の我慢が限界を突破する。


 気持ちよすぎて気が狂いそう。

 
 目がかすむ。意識が朦朧とする。

 あたしの体が、あまりの快感の衝撃にショック状態に陥ったように、ぶるぶると痙攣を始める。


 もう止まらない。もうこうなってしまっては。


 カチカチと入るスイッチ。

 同時に聞こえるあたしの狂喜の声。



 "食べたい、食べたい。この子食べたい――っ"



「破廉恥な生徒は、誰じゃああああ!!」



 大きなマイクの声が、僅かにあたしの意識を現実に返す。



「ちっ……イイトコなのにうるさいな」


 ナツの舌打ちがぼくやりと聞こえた。



 理性と欲が崖っぷちで闘っている。




 その結果、崖から転げ落ちたのは――。



「……しーちゃん、イッちゃえ」



 ……あたしの理性。

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